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#3 心に残る思い出:セリグマン教授宅を訪問

クラスメイトとのつながりの場


MAPP group photo.jpg
前回の回想録(#2 MAPP第一学期目の授業)では、一学期目の授業の様子や構成などについて触れましたが、授業以外でも、例えば教授とランチを食べながら懇談したり、授業が終わった後にクラスメイトと食事に行ったり、といったソーシャルアワーがMAPPでは非常に多かったです。しかも、授業に引けを取らないくらい大切な学びの場であり、楽しみの一つでもありました。早朝から夕方までみっちり授業がつまった長い1日を終えると、体力的にはもうへとへとなのですが、頭はパンク状態と同時にまだ消化不良、といった感じで、 そのまま場所をレストランやバーに移して、授業の続きのディスカッションを夜遅くまで続ける・・・なんていう事も頻繁でした。そんな、「課外授業」の中でも、私にとって最も印象深かった思い出の一つをご紹介したいと思います。


セリグマン教授のホームパーティーに招かれる


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MAPP第一学期目の授業が始まって早々、マーティ(セリグマン教授)が学生全員を御自宅に招待してくださる事になったのです。30人以上もの学生(スタッフ、教授陣を含めると40人以上)を自宅に招くなんていう事は、日本では少し考えがたいかもしれませんが、アメリカでは割と一般的に行なわれていたりします。(40人という規模はさすがに珍しいかもしれませんが。)

キャンパスから車で30分くらいの郊外にたたずむ、大きな一軒家。到着すると、マーティがご家族と一緒に素敵な笑顔で出迎えてくれました。そこには、「Authentic Happiness」 (邦訳「世界でひとつだけの幸せ」)の中で登場する、 娘さんのニッキの姿も。マーティがポジティブ心理学という新たな方向性を定めるきっかけともなった、まさに張本人でもある彼女は、少なくともMAPP1期生の間ではある種の有名人でしたので、皆テンションが上がってしまったのでした。同じく、その本にも紹介されていた、マーティご自慢の庭園も案内してくれました。

ケータリングされた美味しい料理とワインを囲み、皆で楽しい歓談のひと時を過ごしました。もちろん、ここでも授業の延長線上のようなディスカッションがあちらこちらで繰り広げられていました。


セリグマン教授の優しさに触れる


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突然、マーティに呼ばれた私は、書斎に案内されました。そこには、彼が出版した書籍と、各国語の翻訳本がずらりと並んでいました。「日本語のはどれ?」と聞かれ、「世界でひとつだけの幸せ」を指差すと、その本を取り出し、ささっとメッセージを書いて私にプレゼントしてくれたのです。そこには、

To Yukie
With high expectation.
      Marty

と書かれていました。彼の温かい心に触れ、嬉しくて胸がいっぱいになった事は言うまでもありません。

プログラムが始まって早々、周りの優秀そうな(誰もが実際にとても優秀でしたが)クラスメイトに圧倒され、時には引け目さえ感じてしまっていた私にとって、こんなにも有難い励ましの言葉はありませんでした。(と同時に大きなプレッシャーでもありました。)その後に及んでずっと、その言葉は私を励まし続けてくれると同時に、まだまだ彼の期待にこたえられていない自分に反省の機会を与えてくれています。

そんな、尊敬するマーティからMAPPを通じて学んだ事は沢山ありますが、今でも頭から離れることのない、大切な言葉がもう一つあります。ポジティブ心理学の全てを凝縮しているようにも思える、この言葉を思い出す度に、私はポジティブ心理学を勉強しようと思った初心に帰るような気持ちになるのです。

“The purpose of life is to find your gift. The meaning of life is to give it away.”

(第四回に続く)

2014年4月25日

執筆者:神谷雪江(かみや ゆきえ)

米・ペンシルベニア大学大学院 応用ポジティブ心理学修士課程(MAPP)第一期生。修了後は、日本で人事コンサルティング会社に勤務し、ポジティブ心理学の、組織・人事への応用に従事。2009年より米・ボストンに移り、グローバル人材の採用や翻訳業に従事。 強み診断ツール「Realise2」の翻訳にも携わる。