2024年 代表の挨拶(久世浩司)

 
私が当スクールを設立して、今年で12年目となりました。
 
長く勤めた会社を辞めて創業したのですが、そのきっかけは家族旅行中に目にした新聞記事でした。当時、私は仕事のプレッシャーで心が疲れ果てており、ストレスに悩まされていました。そんな中、ホテルで英字新聞を広げると、「Positive Psychology(ポジティブ心理学)」という言葉が目に飛び込んできました。記事は「米国で注目を集める新しい分野、『ポジティブ心理学』がウェルビーイング(幸福)を科学的に研究する」というものでした。
 
この言葉に興味を抱き、Googleで調べると、私の住んでいた場所の近くにポジティブ心理学を教える社会人向けスクールがあることが分かりました。その瞬間、「今の自分の状態を変える契機になるかもしれない」と感じ、仕事帰りにそのスクールである「The School of Positive Psychology」を訪れることにしました。
 
受付で話を聞くと、「たまたまですが、今週末に英国から第一人者が来星して特別講座を行います。まだ空席があるので参加しませんか?」と誘われました。受講料は高額でしたが、不思議な流れを感じ、「はい」と即答し、申し込みをしました。結果として良い判断でした。
 
その週末に、イローナ・ボニウェル教授からポジティブ心理学とその一分野であるレジリエンスについて学ぶことが、私の心を立ち直らせる契機となりました。「もっと早く知っておくべきだった」と後悔と「多くの人がこの心理学を知るべきだ」という熱意が、当スクールを設立し、日本国内でポジティブ心理学とレジリエンスを広める原動力となりました。
 
12年前は、ポジティブ心理学もレジリエンスもまだ広く知られておらず、スクールの立ち上げは大変な苦労が伴いました。しかし、前職で培ったマーケティングの知識を活かし、認知度向上に努め、何とか軌道に乗せることができました。
 
現在では、多くの企業でレジリエンス研修が行われ、当スクールで学んだ数百人の認定講師が全国各地で活躍しています。企業も従業員のウェルビーイングやエンゲージメントに注力するようになりました。
 
創業当時のことを振り返って気づいたことがあります。自分の人生を変える契機は、本や記事を通しての「セレンディピティ(偶然の幸運)」が多かったことです。新しい知識に興味を持ち、好奇心を追求することで、大切な縁が生まれ、その後の人生が良い方向に進むことが多かったです。
 
皆さんも、ポジティブ心理学やレジリエンス、ウェルビーイングやマインドフルネスに興味を持ったら、ぜひオンライン勉強会などに参加してみてください。今後もご協力をよろしくお願いします。

 
 
2024年1月
 

 

久世浩司
代表

久世浩司

 

久世浩司 

ポジティブサイコロジースクール代表
応用ポジティブ心理学準修士(GDAPP)
認定レジリエンス マスタートレーナー
 
当スクール代表の久世浩司は、ポジティブ心理学とレジリエンスを専門にしています。慶應義塾大学卒業後、P&Gに入社し、その後は社会人向けのスクールを設立。レジリエンス研修の認知向上と講師の育成に取り組んでいます。NHK「クローズアップ現代」や関西テレビ『スーパーニュースアンカー』などでも取り上げられ、著書による発行部数は20万部以上。研修・講演会の登壇は上場企業から自治体・病院まで100社以上の実績があります。
 

主な著書
『「レジリエンス」の鍛え方』
『なぜ、一流の人はハードワークでも心が疲れないのか?』
『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』
『リーダーのための「レジリエンス」入門』
『なぜ、一流の人は不安でも強気でいられるのか?』
『親子で育てる折れない心』
『仕事で成長する人は、なぜ不安を転機に変えられるのか?』
『マンガでやさしくわかるレジリエンス』
『図解 なぜ超一流の人は打たれ強いのか?』
『成功する人だけがもつ「一流のレジリエンス」』
『眠れる才能を引き出す技術』
『一流の人なら身につけているメンタルの磨き方』
『「チーム」で働く人の教科書』